早稲田大学理工学術院の石川博教授、飯塚里志研究院助教、シモセラ・エドガー研究院助教らの研究グループは、ディープラーニングと呼ばれる人工知能技術を応用し、白黒写真を自然に彩色する「ディープネットワークを用いた帯域特徴と局所特徴の学習による白黒写真の自動色付け」の手法を確立しました。
これまでは人の手を介して白黒写真をカラー化する作業が必要でしたが、この仕組みによりコンピューターが自動的に色を判断してカラー化できるようになります。
図1が本手法におけるディープネットワークモデルの構造図です。提案モデルは① 低レベル特徴ネットワーク(紫)、② 中レベル特徴ネットワーク(青)、③ 大域特徴ネットワーク(橙)、④ 色付けネットワーク(緑)の4つのネットワークから構成されます。白黒画像が入力されるとモデルは入力画像の1/2サイズの彩度画像を出力します。この彩度画像を2倍にスケーリングし、入力画像と統合することでカラー画像が生成されます。
今回の研究により、100年前の白黒写真をはじめ、様々な画像において自然な色付けを実現できるようになりました。なお、彩色の結果はユーザーテストにより評価され、約90%の色付け結果が自然であるという回答を得ました。
研究結果詳細URL: https://hi.cs.waseda.ac.jp/~iizuka/projects/colorization/ja/
ソースはGitHubで公開されています。
・GitHub URL
https://github.com/satoshiiizuka/siggraph2016_colorization
・プレスリリース
https://www.waseda.jp/top/news/41520