ソシャゲ開発時にありがちな事〜企画書から仕様書へ

ソーシャルゲームは儲かりますね!ウハウハです。
なんて企業はほとんどありません幻想です。
しかしその幻想を夢見て参入するゲーム屋以外の企業も多い筈、そんなゲーム開発初心者が陥りやすい事がいくつかあります。
今回は スケジュールの見積もりについて。

ゲームを作る以外に、ものを作る上でまず始める事はスケジュールを決める事です。
企画が先行する場合もありますが、まずは「いつ」までにリリースするか「何を」作るのかを考えます。
当たり前の事なんですが、順番を間違えるとあらぬ方向へ進む事があります。

例えばゲームの企画を考えましょう。となった場合、ゲーム専門の会社は企画の作り方を知っています。
ゲーム以外のコンテンツを作っている企業も知っている筈ですが、ゲームを作るとなると間違いが発生します。
それはゲームの企画の考え方の差です。
ゼロからイチを作る為の「こんな感じでどうだ」とイメージさせる物が企画書で、その次に「じゃあ実際どんな動きすんのさ」を決める物が概要書、さらに「作ってやるから詳しい遊び方教えてよ」が仕様書です。
大概「企画書を作る時間」というものは取られておらず、プランナーが空き時間を利用して作成します。時間が取られている会社は恵まれています。
以外とこのプロセスをすっ飛ばして、いきなり概要書を作りトライアンドエラーを重ねて無駄な時間を費やす事が多いです。
実際の現場ではトップから「このゲームと同じものを作ってよ」と命令されるので大きな誤差はありませんが、ゲームの面白さを理解しないままコピーするといきなり仕様書作成になるので、出来上がった物が面白くなくて大爆発してしまいます。危険ですね。
 
空き時間で作った企画書にゴーサインが出たら次は概要書の作成。具体的に「こういう遊びですよ」をまとめておきます。作りながら大体は変更されてしまうので大まかな方向性の確認です。
ここまで細かく作らない所もありますが、仕様書を作る前の準備として作っておきましょう。無駄な時間を節約するためです。
ここで勘違いされがちなのが、どうせ変更されるんだから決めなくてもいいでしょ、とかいうプロデューサーがいる事です。
これは非常に危険で、決まっていないものは作れません。
変わる事は分かっていますが、それを調整していくのがこのあとの仕事なので横着してはいけません。
変更の為の時間も考えて余裕を作っておくのが次の仕事のスケジュール管理です。 

企画書が通り概要書が通れば仕様書の作成です。 
大体の場合はここから始めてしまう事も多かったりしますが、作りながら直すアジャイル開発だ!とか叫んでいる人が陥りやすいのもここです。
ゲーム屋ではない会社が未経験のまま作り始めると大体ここからスタートします。
これまでのプロセスが無い分、確認の時間と理解する時間が取れていないので思った物と違う、と叫ぶ事となります。
仕様書はゲームに限らずものつくりの場面では多く登場します。設計図なのでこれが無ければ作れません。

仕様書まで出来ました。開発開始です。ざっと飛ばしてリリース版完成です。
さあゲームをリリースしました。据え置きゲームの場合は終わりですが、ソーシャルゲームの場合は運営という壁が立ちはだかります。
ここでもイベントと言う名の新規作成が始まります。
企画書〜概要書〜仕様書〜と書いていては時間ばかりが取られるので、大きな開発以外は仕様書も書かず口頭で終わらせる事がほとんどです。
たしかにそれで開発は出来るのですが、次に問題となるのがスケジュール管理です。
ここでも「どうせ直前に変更があるんだからギリギリまでまって!」とアジャイル開発という単語を振り回しているプロデューサーには要注意。
明日は明日の風が吹く、ということは棚上げになった開発が別の差し込みが入り始め開発時間が切迫していき、結局ギリギリになって「超頑張れ」状態です。
スケジュール管理の方法は色々とあるのでまた別の機会に。
 

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