ソーシャルゲームの運営をしている方はご存知のことも多いと思いますが、KPI(重要業績評価指標)についてのお話。
主にこれから運営を始めよう、運営しているけど全然売り上げが上がらない、という方向けになります。
KPIは、自社コンテンツに関するあらゆる数字を対象に、その結果から状態を把握して改善していく為のものです。
しかし、これには正解と呼べるものが無く、コンテンツごとに個別の判断を行う必要があります。
今回はゲームに関するお話です。
■まずは状況を把握する
分析をする為には素材がなければ何もできません。
取れる範囲の数値を可能な限り取得してください。とはいっても何の指標もなければデータに埋もれてしまうだけなので、以下の数値を確認しましょう。
・新規インストール数
その日にインストールしたユーザー数
・DAU(デイリーアクティブユーザー)
その日にゲームを起動したユーザー数
・MAU
1ヶ月間にゲームを起動したユーザー数
・ARPU
ゲーム全体の課金額平均
・ARPPU
ゲーム内の課金者に対する課金額平均
・最終離脱ページ
最後にアクセスしたページ
専門用語が多いので意味不明かもしれませんが、この情報が無いと改善も何もできません。
スマホアプリの場合はアップルやグーグルのレポートがありますが、自社で取得する方が確実で正確です。
分析をしていない、始めて行う場合は上記6つのデータを蓄積してくと良いでしょう。
まずは3ヶ月データを蓄積して、そこから”何か”を見つけ出します。
■数字から何かを見つける作業
データが蓄積できたらようやく分析の始まりです。
まずは全体の「平均値」を出してください。
その「平均値」と日別の数値を見比べて、どのような動きをしているか調べます。
おそらく月末〜月初にかけて大きく動くと思います。
アイテムの追加を行った直後にも大きく数字が変化します。
結果が良いか悪いかは、ゲームごとの目標値によるので正解はありません。
300万円の目標に対して50万円しか売り上げがなかった場合、どうやって売り上げを伸ばすかを考えましょう。
方法としては以下のものがあります。
・一人あたりの課金額を高くする
アイテムをたくさん買ってもらう試作を打ちます。
高レアリティのアイテムを追加したり、キャンペーンがあります。
・値下げで多くの人に購入してもらう
普段の販売額よりも安く値下げをします。
広く薄くを狙った施策ですね。
まずはこうした「施策を打つための材料」をデータから考え出します。
ゲーム開発者の勘も当たる場合が多いですが、データを根拠に結果を積み上げていくことも重要です。
そのゲームに合った「傾向と対策」を知ることで、先手をうって攻めることができるようになります。
ひとまずはここまでやってみましょう。
理論的に物事を考える癖をつければ、分析は難しいものではありません。